シカゴでのインターンシップを終えて
|
立命館大学スポーツ健康科学部 赤木宏行さん |
2012年9月1日〜15日の二週間、私はシカゴのUSSSAへインターン生として行かせていただきました。今回のインターンシップでは、本場アメリカのスポーツマネジメントの仕組みを実際の現場での動きの中で学ぶことができました。私自身、実際に野球をしていたこともあり、スポーツマネジメントの中でも、特に野球を通じたビジネス、マネジメントに興味を持っていました。その中で、アメリカで最も規模の大きいベースボールの団体にインターンシップをさせていただいたことは、貴重な経験でとても大きな財産になったと思います。
このインターンシップを通して私が感じたことは、アメリカの青少年野球に対する取り組み方、またその姿勢が日本とは全く異なったということです。日本の中学校、高校の部活動による野球の主な大会は、春夏秋に一度ずつ、年にたった三回だけで中学は体育連盟、高校は高野連、一つの団体のみが運営を行うものです。それ以外は各自で行う練習試合のみです。一つの団体が管理することは、夏の甲子園など日本全国が注目する大会を行える利点もありますが、閉鎖的で数多く大会が行えないことも事実です。
アメリカでは毎週のように数多くの団体が大会を開催しています。球場、参加チームの確保など難題は多くなりますが、各大会成功を収めるために、各団体が常にしのぎを削っています。USSSAは最大手の団体ですが、新しい団体、成長続ける団体に油断はできないと危機感を持っていました。この開放的な環境において競争することで、各団体がよりよい大会づくりの努力を続けることが、野球の普及、選手のレベルアップ、青少年野球の質と立場の向上、また市場の開拓、拡大に繋がっていると感じました。日本のスポーツマネジメントの発展に足りてない、必要なものだとも感じました。これをどう生かしていくべきか、今後考えたいと思います。
初めてアメリカを訪れ、英語を使いこなせるわけでもない私が、様々なことを学べて、自分の考えを持つことができたのは、USSSAのスタッフの方々が丁寧に接してくれたからです。異国の地で多くの親切な人々に出会い、優しさに触れることができて、とても嬉しかったです。USSSA、ヒットエンドラン、両親、ブログを見てくれていた方々、今回のインターンシップに携わっていただいた全ての人々に、心から感謝しています。本当にありがとうございました。
|
|
USSSAのインターンシップを終えて
|
立命館大学スポーツ健康科学部 平井一暢さん |
今回、ヒットエンドランのご協力のおかげで、3週間という短い間でしたが、USSSAにインターンシップに行くことができました。僕が初めてUSSSAにインターンシップに行ったので、責任重大で今後のヒットエンドラン、USSSA-Japanの発展を握るものだと思い、一生懸命に取り組みました。
そこで感じたものは2つあります。まずは、「スポーツはスポーツだけではない」という事です。USSSAの活動のメインは子どもたちの野球トーナメントを開催することです。また、それは大きなトーナメントもあれば、小さなトーナメントもあります。特に、大きなトーナメントでは、遠方からのチームが参加したりしますので、少し旅行気分で、野球以外でも楽しんでもらえるような工夫が必要になります。そこで、USSSAはホームラン競争や、売店を設置し、家族にも喜んでもらえるように工夫します。USSSAは野球という媒体を使って、とても上手に周りの環境・地域を巻き込んでいるなと思いました。
最近は「地域密着型スポーツクラブ」などと、地域に根付いたスポーツが人気です。USSSAも似たような地域密着のスポーツ組織ではないかなと思いました。トーナメントを行った地域ではたくさんの子どもたち・家族が来て、そこの経済もまわります。地域の活性化のためにUSSSAのトーナメントは大変効果的だなと学びました。これらは大変勉強になりました。日本でも生かすことができる部分が多かったので、これからの人生にも生きてくるのではないかと思います。
そして、もう一つは「アメリカのスポーツ観と日本のスポーツ観の違い」です。アメリカに行く前から、アメリカのスポーツ観、スポーツシステム、スポーツ教育に興味を持っており、USSSAのインターンと並行して、これらを体験することも楽しみにしていました。現地の人に話を聞くと、スポーツに対して「柔軟」だなと思いました。と言うのも、10代の頃は、スポーツを1年間で2種目以上しますし、練習内容なども10代でのオーバーワークはまずありえないという事です。日本ではずっと野球、ずっとサッカーをする子どもがほとんどで、僕もその一人でした。実際に、アメリカの子どもたちは「スポーツの進路選択」が可能です。つまり、子どもの頃から、たくさんのスポーツを経験し、プロを目指すならこっちのスポーツ!などといくつか選択肢があります。これを聞いたときは、本当に驚きました。これがアメリカのスポーツシステム・教育だと思いました。
僕にとって、この経験が今後の勉強にも役立ちそうです。あくまで日本にもいい面もありますし、アメリカにもいい面があります。またその逆も然りです。悪い部分もお互いあります。僕はこれからスポーツマネジメントとスポーツ教育に関して学びを深めていこうと思っていますので、大変勉強になりました。
最後に、このUSSSAインターンシップで、最も得たかったものを得ることができました。これからヒットエンドランではUSSSA-Japanを本格的に動かしていこうとしています。その際に、どのような事をしていこうかなど、ここでしっかりと考えることができました。もともとの目標がナショナルチームの派遣や、アメリカから来た選手らの受け入れになります。しかしながら、どのようナショナルチームを作るのか等、まだまだ白紙の部分が多いので、それらを考え、まとめることができました。これから何かできないかをヒットエンドランのスタッフで考えていきたいと思います。
最後になりましたが、この1か月間で日本ではできない経験をたくさんしてきました。実際のオフィスでアイデアを出したり、実際にミーティングに参加したりして、アメリカで働くという事はどのようなものかも学べました。ここでの経験は今後の僕の将来に間違いなく役に立ちます。またUSSSAとの間で強い関係ができたと思います。この関係は今後もつなげていくべきもので、これが将来の日本野球に大きな影響を与えるに違いありません。それをヒットエンドランを始め、僕たちが当事者になっていくべきだと思います。今後のヒットエンドラン・USSSA、そしてUSSSA-Japanの発展に貢献できればと思います。
この1ヶ月間でたくさんの方々に支えていただき大変感謝しています。ありがとうございました! |